愛媛県議会議員 松尾 和久 公式ホームページ

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2015/03/30
平成24年9月議会一般質問(全文)

自由民主党の松尾和久でございます。
本日、我が自由民主党の総裁選挙が行われております。今まさに午後1時から、党本部において第1回目の国会議員と地方票を合わせた投票が行われるところでありまして、そちらが気になってしようがない先生方もたくさんおられるとは思いますが、私の質問に耳を傾けていただけたらありがたいと思います。
3年前、それまで戦後長きにわたり政権を担ってきた自由民主党は、国民の皆様からの支持を失い、下野いたしました。一方で、我が国に漂っている閉塞感を打破し、新しい政治を進めてもらえることを期待され政権の座についた民主党政権は、外交、経済など何一つ国民の期待に応えることができていません。
本日、新たに自民党総裁になる人には、この国の将来ビジョンを示し、その実現に向けて着実に政策を進め、国民の生活の安定のみならず、国際社会においても日本がリーダー的存在感を示せるよう指導力を発揮していただきたいと切に願いながら、質問に入らせていただきます。
9月12日現在で、死者1万5,870人、行方不明者2,814人の犠牲を出したあの東日本大震災から、1年と半年が過ぎました。
先月、私は、自身3度目となる被災地訪問として宮城県石巻市に行ってまいりました。石巻市では、今なお、瓦れきや車がまちのあちらこちらに山になって残されており、復興とはほど遠い現状を見ました。
お話を聞かせていただいた2人の子供のお母さんは、「家具などを津波で流されたのはいいのですが、お金で買えないものをたくさんなくしたことがいまだにつらい」とおっしゃっていました。また、その方の友達で御主人と子供さんを亡くされた方は、今でも仲間の集まりにも出てこられないでいるとお聞きし、目に入るまちの復興だけではなく、人々の心のケアも大切な復興への条件だと改めて感じました。
県では、えひめ愛顔の助け合い基金を活用して、被災地のニーズに即した支援、愛媛らしい支援に取り組んでおられます。被災地学校修学旅行支援事業もそのうちの一つで、被災地からの修学旅行を受け入れ、愛媛の高校生との交流を図ったことは、双方にとって大変有意義だったとお聞きしており、県としての取り組みに感謝いたします。
逆に、岐阜県立岐阜北高等学校では、希望者を募り、36名の生徒と3名の教員が陸前高田市へことしの3月に訪問されたそうです。岐阜北高の教頭先生にお話を伺う機会がありお聞きすると、「帰ってきた生徒を見ると相当に感じるものがあったようです」とのことでした。
以下、参加した生徒の皆さんの感想を一部御紹介いたします。
陸前高田に着き、バスの外を見たとき、ここは日本なのというのが正直な気持ちだった。被災地、被災者と一くくりにしないでほしい。被災者には一人一人の生活があり、困っていることも一人一人違っている。そういうことを感じてほしいという現地の高校生の言葉に胸をつかれた。津波到達ラインを境にして何一つない世界を目の当たりにして、なぜか涙があふれてきた。そこにあった人々の営みが一瞬のうちに終わったと思うと、私たちが当たり前のように生活している日常の一つ一つが本当にありがたいことだと思ったなど、それぞれが自分の目で見て、肌で感じ、直接被災された皆さんのお話を聞いたことで、感じるものがあったことがわかります。
そこで、本県においても、修学旅行でも希望者による研修旅行でも構いません。愛媛の高校生、中学生の若い世代に、東日本大震災を経験してなお立ち上がろうとしている現地へ行く機会を、えひめ愛顔の助け合い基金を活用するなどして提供し、愛媛の未来を担う子供たちに人の痛みや苦しみ、そして力強く生きていくことの重みを感じ、豊かな人間性を育んでもらいたいと考えますが、県の御見解をお聞かせください。
次に、木造住宅の耐震化についてお伺いいたします。
去る8月29日に内閣府が公表した南海トラフ巨大地震による被害想定は、これまでの想定を大きく上回る規模の被害が想定されており、衝撃を受けました。
本県では、最悪のケースの場合、これまで県が想定していた約4倍となる約1万2,000人の死者が予想されており、今後はこの被害想定を念頭に、近い将来に発生が予想されている南海トラフ巨大地震に備えなければなりません。
さて、この最悪のケースにおける死亡原因の内訳を見ますと、津波による死者が約4,400人、屋内の物の落下や転倒を含む建物倒壊による死者が、それを上回り、約7,400人と予想されております。
一方、今回の被害想定では、防災対策の効果についても検証され、建物の耐震性を強化することで全国の死者を約85%減らせるとの推計も示されておりますが、取り組みによって助かる命もたくさんあることは事実であり、これからの対策がますます重要であると考えるのであります。
大地震によって建物の倒壊が心配されるのは老朽化した木造住宅でありますが、特に旧耐震基準である昭和56年5月以前に工事に着手した木造住宅については、早急に住宅の耐震化を図る必要があります。
県内市町では、これまで耐震診断に要する費用の一部を補助する木造住宅耐震診断補助事業に取り組まれ、平成18年度以降、県内全市町で実施されてまいりましたが、東日本大震災を受け、県としても木造住宅の耐震化を推進するため、昨年度の6月補正予算において、耐震診断の結果、倒壊の危険性があると判断された木造住宅の耐震改修費用を補助する市町の木造住宅耐震改修補助事業に対する財政支援制度を創設され、今年度からは県内全市町で実施されていると伺っており、今後、県内における木造住宅の耐震化が進むことを期待しております。
しかし、聞くところによりますと、昨年度は100戸、今年度は300戸の補助を想定していたものの、昨年度の実績は17戸で、今年度も8月末現在で19戸にとどまっていると伺っております。
現在の補助制度は、例えば工事費150万円の場合、上限額60万円のうち国が30万円、県と市町が15万円ずつ補助する仕組みとなっており、自己負担額は90万円になります。厳しい経済状況の中、この自己負担がネックとなり、また、今住んでいて不便がないから必要ないのではないかといった意識から、なかなか制度の利用が進んでいないのではないかと思いますが、今回の被害想定を受けて、県民の皆さんにも、みずからの命を守るため、いま一度耐震化の必要性について考えていただけることを願っております。
そこで、お尋ねいたします。
来る大地震に備え、ぜひ県民の皆さんにも制度を利用して耐震化を図っていただきたいと思いますが、県として、今後、どのように住宅の耐震化の有効性を県民の皆さんに知っていただき、木造住宅耐震改修補助事業の利用促進に努めていかれるのか、御所見をお聞かせください。
次に、発達障害者の支援についてお尋ねいたします。
先天的な脳の機能障害である発達障害の代表的なものとして、広汎性発達障害(自閉症)、高機能広汎性発達障害、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害などがあります。一言で発達障害といっても、その状態は多様です。
発達障害では、幼少時からの一貫した指導がないと二次的な問題が大きくなり、知的な能力は高くとも社会適応は難しくなることがあると言われています。発達障害の人たちの場合、問題となるリスクを減らしていく意味でも、彼らのよりよい人生を確かなものにする意味でも、早期からの専門的な療育や発達支援が必要です。
しかしながら、発達障害についてまだまだ理解がされておらず、「障害特性からできないこと、苦手なことも、怠けている、サボっていると誤解されて、叱られたり、いじめに遭ったりしてしまっています」という声も聞きます。
ことしの7月に、発達障害を持つ人を支援するNPO法人の方や保護者の方と意見交換会を開催させていただきました。その際に出てきたいろいろな意見の中に、「障害者には、1、本人の力、2、周囲の理解、3、支援する人の力の3つが必要なんです」との指摘がありました。私たちが発達障害に対する理解を深め、一人一人の状態に合わせて接し、一緒に考えてあげることが必要なんだと感じました。
東予地方局では、発達障害者の支援に当たっては、幼児期から成人期まで一貫した支援が有効であり、特に就学前の時期には、早期発見・途切れのない支援システムの確立が必要であるとして、広域的なネットワークを確立し、普及啓発や専門家チームによる支援等、発達障害支援体制の整備を図る発達障害ネットワーク事業を平成21年度から平成23年度にかけて進められ、東予地域における支援体制は充実したものになったと感じております。
一方で、東・中・南予での支援体制の格差については、保護者など関係者の皆さんからも指摘されております。
そこで、県では、今回の発達障害ネットワーク事業での成果をどのように捉え、今後、東予地域のみならず、中予、南予地域での発達障害者への支援拡充、地域間格差是正にどのように取り組んでいくお考えか、お聞かせください。
また、発達障害者の早期発見・早期対応に当たっては、やはり発達障害をよく知る人に実際の現場を見てもらった上でのアドバイスが有効であり、保護者の皆さんからの要望の声も聞いております。
厚生労働省では、平成23年度から巡回支援専門員整備事業を進めています。これは、発達障害等に関する知識を有する専門員が、保育所等の子供やその親が集まる施設・場を巡回し、施設のスタッフや親に対し障害の早期発見・早期対応のための助言等の支援を行うというものであり、事業主体は市町になりますが、愛媛県内でこの事業を実施している市町はいまだにゼロであります。
そこで、県として、どのように市町と連携して取り組んでいかれるのか、御所見をお聞かせください。
次に、心疾患死亡率の改善についてお尋ねいたします。
厚生労働省がことし3月に発表した「都道府県別にみた死亡の状況」によりますと、日本人の主な死因である心疾患の年齢調整死亡率が、平成22年に本県が女性1位、男性が2位で、全国ワースト1だったことがわかりました。この調査は5年に1度行われ、平成17年の調査でも女性が1位、男性が4位と、他県に比べて高い状態が続いています。
心疾患は、急性心筋梗塞、虚血性心疾患、心不全などの心臓に関する疾患で、全国の死亡原因でがんに次いで2番目に多いことがわかっています。
徳島県は、厚生労働省がまとめる人口動態統計において、平成5年から14年連続で糖尿病死亡率全国ワースト1を記録しました。そこで、平成17年に県医師会と共同で糖尿病緊急事態宣言を行って、県民挙げての糖尿病対策運動を展開しております。
また、糖尿病の克服は、喫緊の地域課題であるとともに世界共通の課題であるとして、徳島大学を初め産学官の連携により、地域の特性を生かしながら新たな検査・診断装置や治療法を開発し、県民の糖尿病死亡率の改善につなげるとともに、世界レベルの糖尿病研究開発臨床拠点の構築を目指す徳島健康・医療クラスター構想を推進しています。
その後の徳島県の糖尿病死亡率は、残念ながら、平成19年に一時改善したものの、平成20年から再び4年連続で全国ワースト1を記録しております。しかし、こうした対策は息の長い取り組みが必要であり、近い将来、その効果があらわれるのではないかと考えております。
本県でも、この不名誉な心疾患死亡率全国ワースト1返上のために取り組んでいく課題があると考えます。
心疾患の中でも、本県では、心不全による死亡が全国と比べて格段に多くなっております。心不全は、心臓のポンプ機能が障害されたために、体が必要とする血液を心臓から送り出せなくなった状態をいい、心不全の原因となる疾患は、もとは高血圧と動脈硬化にほとんど由来すると言われています。
これらの予防には、高コレステロールの食事を控える、肥満を防ぐ、塩分を控え目にする、禁煙するなど、家庭でも取り組むことができる予防があります。
また、心臓の弁の異常を早期に発見し治療するなど、医師との連携も大切になってくると考えます。早期発見のための心臓ドックの推進などに取り組まれてはいかがでしょうか。
そこで、お伺いいたします。
県では、心疾患死亡率全国ワースト1をどのように捉え、今後、心疾患対策にどう取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いいたします。
次に、いじめ問題についてお尋ねいたします。
御案内のとおり、昨年10月に、同級生からいじめを受けていた大津市の男子中学生がみずからその命を絶つという極めて痛ましい事件が発生し、ことし7月以降、連日のように報道で取り上げられております。
この生徒が受けていたいじめの内容や、学校・市教育委員会の対応が明らかになるにつれ、関係者への怒りがこみ上げてくるとともに、生徒のSOSに気づき、きちんと対応していれば、とうとい命を救うことができたのではないかと思うと、やるせない気持ちでいっぱいであります。
いじめによる自殺は、これまでにも何度となく重大な社会問題として取り上げられてまいりました。最近では、平成18年ごろにいじめを苦にした児童生徒の自殺が全国で相次いで発生したことから、学校や教育委員会を中心に、徹底した取り組みが求められてきたところであります。
文部科学省では、平成18年度から、いじめの定義を「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」へと変更し、発生件数を認知件数に改めました。
このことは、より被害者の立場に立って積極的にいじめを認知することの必要性を説くものであり、その趣旨のもと、全国の学校や教育委員会ではさまざまな取り組みが行われていると伺っております。こうした動きの中で、今まで見えなかった多くのいじめが認知されるようになりました。
本県の公立学校においても、組織の改編やさまざまな取り組みが行われ、平成18年度には1,794件もあった認知件数は、その後、年々漸減しておりましたが、先日公表された平成23年度の認知件数は、前年度からやや増加して727件となったとのことであります。
ただ認知件数の多寡をもっていじめ対策の評価をするべきものではなく、一つでも多くのいじめを発見し、その一つ一つを迅速かつ着実に解消していくことによって、全ての児童生徒が毎日楽しく学校生活を送れるようにすることが何よりも大切なのであります。
特に、今回の大津市の事件では、周囲の生徒からいじめの連絡を受けても、当事者からの聞き取りのみでけんかと判断したり、自殺後、全校生徒に実施したアンケートへの回答を一部公表していなかったりと、いじめ問題発生時における調査の不十分さや、これに伴う対応のおくれはもとより、情報公開のあり方についても厳しい批判を受けており、身内とやゆされる学校と市教育委員会の関係、警察を初めとする関係機関との連携、また、市教育委員会に対する県教育委員会の指導についても論議を呼んでいるところであります。
そこで、お伺いいたします。
県教育委員会では、いじめ問題をどのように捉え、その解決に向けてどのような具体的な取り組みを実践しているのか、大津市の事件を踏まえ、当面どのような対応を進めるのかも含め、お聞かせいただきたいのであります。
次に、交通死亡事故抑止“アンダー60”の達成に向けた取り組みについてお伺いいたします。
本県では、昨年に引き続き、交通死亡事故抑止“アンダー60”を目標に掲げ、県民総ぐるみ運動として各種交通安全対策に取り組んでいるところであります。
昨年は、目標の“アンダー60”に対し、残念ながら91名の方が交通事故によってとうとい命をなくされました。警察を初め、多くの関係者の皆さんの努力に感謝しつつ、一層の奮起を期待しているところであります。
交通事故のない安全・安心な交通社会の実現は、全ての県民の願いであります。我々議員としても、悲惨な交通事故を防止するため、今後とも支援してまいりたいと考えております。
そんな中、本年の交通事故を見てみますと、発生件数、死者数、負傷者数とも昨年に比べて大幅に減少し、死者数は8月末現在37人で、昨年と比較して22人減少しております。特に、例年、交通事故の発生件数が多くなる傾向にある夏場ですが、6月から7月にかけての29日間は交通死亡事故の発生がなく、これは、統計が残る昭和50年以降では、平成21年の33日間に次ぐ記録であると伺っております。
最近、地元松山市内の主要な交差点において街頭指導をしている警察官や、赤色灯を点灯して走行しているパトカー、白バイをよく見かけますが、こうした活動は、ドライバーや歩行者に緊張感を与えるだけでなく、地域住民に安心感をもたらし、犯罪予防にもつながる非常に効果の高い活動であると評価しているところであります。
今後も、交通事故を一件でも減らし、犠牲者を一人でも少なくするため、自治体を初め、関係機関・団体・企業・地域住民の方々との連携を図りながら、より一層強力に交通安全対策を推進していただきたいと考えます。
そして、ことしこそ交通死亡事故抑止“アンダー60”が達成できることを強く願っております。
そこで、お伺いいたします。
目標達成のためには、ことしの残り3カ月間の取り組みが重要であると考えますが、交通死亡事故抑止“アンダー60”の達成に向けた見通しとこれからの取り組みについて、警察本部長のお考えをお聞かせください。
次に、振り込め詐欺の防止と犯罪の起きにくい社会づくりについてお尋ねいたします。
県内における刑法犯認知件数は、戦後最悪を記録した平成15年を境に、翌年から8年連続で減少を続けており、ことしも8月末現在、前年同期に比べ約12%減少するなど、治安情勢に一定の改善が見られます。
しかしながら、統計の上では治安回復の兆しが認められる反面、県民が身近に不安を感じる犯罪、とりわけ社会的弱者であります子供や女性、高齢者などを狙った事件は後を絶たず、安全・安心を十分に実感する状況には至っていないと感じているところであります。
この中でも、特に、ことしに入ってから振り込め詐欺被害が急増していると伺っております。8月末現在の被害状況では、おれおれ詐欺や還付金等詐欺などの振り込め詐欺の被害件数は、前年比16件増の40件、被害総額は前年比約4,200万円増の約6,360万円と大幅に増加しているとのことであります。
また、最近の傾向では、未公開株や社債、外国通貨などの購入を名目とした利殖勧誘詐欺事件の被害件数が、前年比4倍増の20件、被害総額は前年比3,250万円増の6,400万円にも上っていると伺っております。
振り込め詐欺が社会問題化して久しいところでありますが、この種の犯罪は、取り締まりを免れるために、だましの方法や金銭受け取りの手段などを巧妙に変化させており、主な被害者である高齢者の親心や良心につけ込むことで、金銭被害ばかりでなく、被害者の心にも大きな傷を残す悪質な犯罪であることから、警察には、取り締まり強化とあわせて工夫を凝らした未然防止活動にも御尽力いただきたいのであります。
振り込め詐欺等が発生する背景には、これまで我が国の良好な治安を支えてきた地域や家庭のきずな、連帯感が社会環境の変化とともに希薄化しつつあることに加え、社会の規範意識が低下してきたことなども影響している側面があるのではないかと思います。
県警では、犯行グループから押収した名簿類の分析結果を踏まえて、名簿記載者に直接注意喚起を呼びかける新たな対策のほか、小学校の児童と協力して高齢者に詐欺被害防止を呼びかける取り組みや、家庭のきずなをテーマとした予防対策なども行っているとのことであります。
地域における世代間の交流に配慮した取り組みや、家庭のきずなの深化に努める活動は、犯罪に対する県民の意識高揚や、地域、家庭のきずな、連帯感を強化し、犯罪の起きにくい社会づくりを進める上で非常に重要であると考えます。県警には、引き続き社会全体で犯罪の起きにくい社会づくりを推進していただきたいところであります。
そこで、お伺いいたします。
ことし急増傾向にある振り込め詐欺の被害防止対策をどのように進めていくのか。また、犯罪防止対策の核として、今後、どのように犯罪の起きにくい社会づくりを進めていくのか、お尋ねいたします。
終わりに、国政に対する不信から、本会議でも国政への多くの批判の声が上がっております。政治に対する信頼がないことは、国民にとって大変不幸なことであります。
私も二元代表制の一翼を担う議会の一員であるとの自負を持って、県民の皆様からその信頼を得られるように、今後とも職責を全うしてまいりたいと存じます。
御清聴まことにありがとうございました。

平成24年9月議会一般質問(質問項目)
登壇議会 質問内容
24.9

中高生が東日本大震災の被災地へ行く機会を作ってほしいがどうか。
今後、どのように住宅耐震化の有効性を県民に伝え、木造住宅耐震改修補助事業の利用促進に努めていくのか。
発達障害者支援について 発達障害ネットワーク事業の成果をどのように捉え、今後、中・南予地域での発達障害者支援の拡充、地域間格差是正にどう取り組んでいくのか。
発達障害者支援について 巡回支援専門員整備事業について、どのように市町と連携して取り組んでいくのか。
心疾患死亡率全国ワースト1をどのように捉え、今後、心疾患対策にどう取り組んでいくのか。
いじめ問題をどのように捉え、解決に向けてどのような具体的取組みを実践しているのか。
交通死亡事故抑止アンダー60の達成に向けた見通しとこれからの取組みはどうか。
振り込め詐欺の防止と犯罪の起きにくい社会づくりについて 振り込め詐欺の被害防止対策をどのように進めていくのか。
振り込め詐欺の防止と犯罪の起きにくい社会づくりについて 今後、どのように犯罪の起きにくい社会づくりを進めていくのか。
2015/03/28
初めての一般質問(全文)

自由民主党の松尾和久でございます。
ことしの4月の県議会議員選挙におきまして、初当選をさせていただきました。県議会議員として、県民の皆様の負託にこたえられるよう精いっぱい努めてまいりますので、先輩議員の皆様には、温かい御指導を賜りますようお願い申し上げます。
また、理事者の皆様方には、温かい御答弁をお願いいたします。
中村知事は、県議会議員に初当選し、初めて一般質問をされた昭和62年6月議会において、「21世紀を担っていく世代の一員としての自覚の上に立ち、ふるさと愛媛の活性化のために尽くしてまいりたい」と発言されておられます。
私も、このたび、地域の声を県政に反映しながら、活力ある愛媛の実現のために尽くしてまいりたい、そんな思いを込めながら質問をさせていただきたいと思います。
ことしも早いもので師走に入りました。本年は、3月11日に発災いたしました東日本大震災を初め、台風12号、15号での台風被害など、災害の多い年となりました。地震、台風などによって、とうとい命を奪われた多くの皆様の御冥福を心からお祈りいたします。
また、寒い冬を迎えて、今なお、仮設住宅などで大変な生活を余儀なくされている被災された皆様に対して、お見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧・復興をなし遂げられるよう、同じ日本国民として努力してまいりたいと思います。
東日本大震災で我が国が受けた打撃は、はかり知れないものがあります。これからの国を、地域を、どのように立て直し、人々が安心して将来に希望を持って暮らしていけるようにするのか。今こそ政治が、国民、県民からの信頼を得られるよう、結果を出していかなければなりません。
2年前、私は、自民党代議士の秘書として、あの総選挙にかかわりました。国民は、マニフェストは、それまでの公約に対して、実現可能な目標を期限と財源を示して実行されるものであるとの期待を持ち、これからの政治は変わると大きな期待をして、政権交代が起こり、我が自民党は政権の座から下野いたしました。
しかしながら、政権交代から2年余りたった今、マニフェストは実行されると信じた国民の多くの期待を裏切り、マニフェストのみならず、政治への国民の信頼を喪失させた民主党の責任は大変重いものがあります。
翻って、我が自民党も、野党になったこの2年間、民主党の数々の失態がありながら、かわって日本の明るい未来を指し示すことができていないことは、政党支持率を見ても明らかであり、その点は謙虚に受けとめなければなりません。
このように、国の政治が国民の信頼を得られていない状況下にあっても、大震災後、県民の意識が高まっている防災・減災対策を含めた安全で安心して暮らせる生活基盤の充実等、県民の喫緊のニーズに対しては、県としてしっかりこたえていかなければならないと思うのであります。
そこで、お伺いいたします。
知事は、多岐にわたる県民ニーズにこたえながら、県民の信頼を得るため、公約の実現に向け、今後、どのように県政運営に取り組むのか、お聞かせ願いたいのであります。
次に、農業への取り組みについてお尋ねいたします。
農林水産省が平成23年3月24日公表した2010年世界農林業センサス結果によると、我が国の農業就業人口は約260万人で、5年前に比べて約74万人、22.3%減少しております。また、就業者の平均年齢は65.8歳となり、5年前の平成17年の63.2歳と比べ2.6歳上昇いたしました。
我が愛媛県においても、平成17年と平成22年とを比較すると、農業就業人口は1万1,389人減の5万2,767人となって、約18%の減少となり、就業者の平均年齢は64.4歳から2.5歳上昇し、66.9歳となっております。
トレンドとして、就業人口は右肩下がり、就業者の平均年齢は右肩上がりとなっております。
私は、松山市の中でも田園地域に居を構え、自宅の近くで少しばかりの米を生産しております。周りの農家の方もすっかり年をとられ、難儀そうに農作業をされております。前年まで田植えをしていた田んぼでも、ことしは田植えをしなかった農家が近所でもふえてまいりました。
農業は、食料を生産するだけでなく、国土を守り、水をはぐくむとともに、豊かな生態系や良好な景観を有する二次的な自然空間を形成し、地域の文化を生み出すという役割を果たしてまいりました。
このような農業の生産活動に伴って発揮される農産物供給以外の機能は、現在、農業の多面的機能と呼ばれ、単にGDPに占める割合や産業全体に占める生産額など、目に見える数字の大小だけでははかれない役割を担っております。
しかしながら、現在の農業を取り巻く環境は、国際競争に立ち向かっていくだけの国内基盤が整っていないにもかかわらず、TPP交渉参加など、将来に対して大きな不安を抱えております。
TPPは、原則全品目の関税撤廃が求められ、世界貿易機関(WTO)や自由貿易協定(FTA)、経済連携協定(EPA)と違い、保護が必要な繊細な品目も基本的に例外は認められない交渉となります。
特に、日本にとって、農業分野の保護は重要な問題と考えます。米韓のFTAでは、米は関税撤廃除外となりましたが、今回、日本が交渉の過程で、保護が認められる保証はありません。日本が農業分野で譲歩せざるを得なくなる可能性も十分にあると思われます。
TPPに参加しようが、しまいが、農政改革は急務だという意見も耳にいたしますが、原則すべての関税を撤廃するTPPは、関税による消費者負担型の農業保護から、納税者負担型の農業保護への転換を意味するものなのかもしれません。アメリカでもEUでも、どの国も農業は手厚く保護しているのであって、その負担をだれが負うのかという問題はあるのではないでしょうか。やはりTPP交渉は慎重に議論されるべき案件と改めて思うところであります。
世界人口が10月末に70億人を超え、爆発的に増加し、今後、世界の食料需要は大幅に増加すると見られる中にあって、国内農業の衰退は、将来の食料供給に不安を与えるものであります。
また、県の新長期計画に基づく平成24年度重点戦略方針の中でも、力強い農林水産業を支える担い手の確保がうたわれており、今後、若い人が農業に従事し、生活の糧とするためには、基盤整備とあわせて、すぐれた農産物をより高く販売する販売力の強化も必要であります。
しかしながら、先ほどの統計にもありますように、農業就業者の平均年齢は上昇の一途であり、高齢化した農家に販売力の強化策を求めるのは困難であります。
私は、販路の拡大には行政も積極的にかかわり、担い手の育成とともに、愛媛の全国に誇れる農産物を高く売っていく取り組みが必要であると考えます。
そこで、お尋ねいたします。
1点目は、現在の県内農業の体制下でTPP交渉に参加することに対し、県としてその影響をどのようにとらえておられるか、お聞かせください。
2点目は、将来の農業を支える担い手の育成のためにどのような取り組みをしておられるのか。また、販路拡大へ県としてどのようにかかわり、実現していくのか、あわせてお答えください。
次に、教育への取り組みについてお尋ねいたします。
先般、文教警察委員会の一員として、県立松山工業高校と松山西中等教育学校を視察させていただきました。松山工業高校では、職業教育を通じて実社会で即戦力として活躍できる若者を育てたいとの教員の方々の強い思いを感じました。
視察の中で気になったのは、生徒たちが実習に使っていた旋盤であります。この旋盤は、昭和40年代に設置したものがあり、それを修理しながら使っており、精度の高いものをつくると少しのずれを生じ、一定のレベルまでの実習しかできていないなど、不便さを感じているとのことでした。
また、生徒たちが学習に使用するパソコンについても、中には平成12年に設置したものもあり、最新のソフトを入れると、パソコンの容量が足りず、動かなくなったり反応が遅いなどのふぐあいを生じるため、古いソフトで学習しているとのことです。
このように老朽化した機材で学んだ生徒が実社会に出たときに、最先端の技術に直ちに対応できないことも想定され、せっかく身につけた技術が採用された企業において即戦力として生かされない状況も起こっているやに聞いており、大変危惧しております。
肥後熊本藩6代藩主の細川重賢は、藩財政が危機的な状況下で藩主になり、宝暦の改革と呼ばれる改革を断行し、藩財政を好転させました。こうした財政的な改革を断行する一方で、厳しい財政状況の中、家臣や領民、藩外へも広く門戸を開いた日本で初めての学校とされる時習館を設立し、藩を担っていく若者の教育へも力を注いだことでも知られております。
厳しい改革を断行する一方で、改革を進める筆頭奉行の堀勝名に対して、時習館の運営経費は自分の経費を削ってでもそちらへ回すから、先生方の要望にはこたえてほしいと伝え、厳しい財政改革の中、教育への必要経費は他を節約して回したそうであります。その結果、その後の熊本藩を支える多くの人材を時習館から輩出いたしました。
愛媛県においても、県財政が厳しい状況下にあることは十分に認識しております。そんな中で、重点戦略方針に示された「活き活きとした愛顔あふれる『えひめ』づくり」の基本政策の中で、若年者等の就職支援と産業人材力の強化として、人材育成に配慮していただいておりますことは大変心強く感じております。
11月19、20日にUAE(アラブ首長国連邦)のアブダビで開催されたWRO2011アブダビ国際大会で、八幡浜工業高校のチームが世界一になり、また、同日東京で開催された第11回高校生ものづくりコンテスト全国大会では、松山工業高校電子機械科3年の山本君が電子回路組立部門で優勝、同校建築科の小倉君が木材加工部門で3位に輝くなど、ものづくりを担ってくれる若者がこの愛媛で育ってくれている頼もしいニュースもありました。
こうして若い新しい力が育っているからこそ、工業高校などにおいて、能力の問題ではなく、機材が古いからという理由で十分な学習ができていないとすれば、大変残念なことであります。どうか、すべての機材とは申しません、各学校に1台でも2台でも、現在のニーズに合った機材を配備していただきたいと思います。
そこで、お伺いいたします。
工業高校等の県立学校における職業教育用機材の配備状況や今後の方針について、見解をお聞かせください。
次に、キャリア教育の推進についてお尋ねいたします。
長引く景気低迷に加えて、東日本大震災や歴史的な円高、欧州金融不安、世界経済の減退などの影響もあり、新規学卒者の就職戦線は一段と厳しさを増し、就職を控えた高校生、大学生のお子さんをお持ちの皆様には御心労が絶えないものと拝察いたします。
一方、厚生労働省の全国調査によりますと、厳しい就職活動を乗り越えてせっかく就職したにもかかわらず、平成19年3月に卒業して就職した人のうち、高卒者では40%、大卒者では31%が3年以内に離職しているほか、安定した職につかない、いわゆるフリーターの数は、平成22年現在で183万人にも上っております。そして、これらの背景には、生徒や学生が仕事の中身や実態を十分に理解しないまま就職し、失望や戸惑いから、あるいは目に見える成果を求められる仕事の厳しさから、職場を去る例が後を絶たないことなどがあると指摘されております。
このような状況の中、新学習指導要領が本年度から小学校で実施されたのを皮切りに、順次、中学校、高等学校で実施されます。この中には、子供たちが変化の厳しいこれからの社会を生き抜くための、いわゆる生きる力をより一層はぐくむために、働く意味や社会人として必要な知識などを伝えるキャリア教育が重要事項の一つとして盛り込まれています。
義務教育の段階から、一貫、継続して次代を担う子供たちの勤労観、職業観をはぐくむことは、時宜を得た意義深い取り組みと考えており、学校教育の果たす役割に大いに期待をしているところであります。
地元松山の松山法人会青年部では、毎年、小学校6年生を対象に、小学校へ出向き、電子黒板などを使いながら、働いて納税することの大切さを理解してもらうような講義をしております。その際に、自衛隊員、電車の運転手、看護師、美容師、キャビンアテンダントなど、いろいろな職業の方にも参加を呼びかけ、職業別にグループに分かれて、子供たちが直接働いている人と話す機会をつくっております。それぞれの職業の人が夢を持って仕事をしている話や、就職するためにどのような努力を積み上げてきたかなど、子供たちに夢の実現に向けて努力することの大切さ、また、働くことの意味を知ってもらいたい、そんな思いで取り組んでおられます。
昨年の12月定例県議会で、知事は、愛媛には東・中・南予それぞれに先人が築いてきた力強い産業が根づいている。それぞれの地域が持つ個性や強みを愛媛の底力として十分に発揮できる戦略を描き、着実に実行すると話されておりました。
我がふるさと愛媛においてその戦略を実行するためにも、まずは、子供たちのしっかりとした勤労観、職業観をはぐくむとともに、地元企業と学校とが連携し、子供たちが主体的に自己の進路を選択し、決定できる能力を身につけられるような取り組みを積極的に推進していただきたいと願っております。
そこで、教育長にお尋ねいたします。
若者の早期離職やフリーターの問題など、学校段階から社会人への移行が円滑に行われているとは言いがたい状況の中、小中高等学校におけるキャリア教育の推進に向けて、県教育委員会としてどのように取り組むのか、お伺いいたします。
次に、がん対策への取り組みについてお尋ねいたします。
今や日本人の2人に1人ががんになる時代と言われ、年間で亡くなる方のうち、実に約3人に1人ががんで亡くなっています。本県においても死亡原因の1位を占め、県民の健康にとって重大な脅威となっています。
がんは、さまざまな病態に応じて、手術、放射線療法及び化学療法を効果的に組み合わせた集学的治療の実施が必要であることから、これまで、がん医療の中核的な役割を担うがん診療連携拠点病院の整備が全国で進められてきました。
本県では、四国がんセンターを初め7病院が拠点病院に指定され、これらの7病院を中心に、専門的ながん医療の提供、がん診療の連携協力体制の整備、さらに、患者への相談支援や情報提供が行われております。
昨年3月には、がんになってもお互い支え合い、安心して暮らしていける地域社会の実現を目指した愛媛県がん対策推進条例が制定され、県民総ぐるみによる対策がスタートいたしました。
初当選後、私も愛媛県議会がん対策推進議員連盟に加入させていただき、9月には議連の先輩方と三重県津市の三重県がん相談支援センター、愛知県名古屋市の名古屋市がん相談・情報サロン「ピアネット」を視察させていただきました。どちらも行政が設置していますが、運営は、NPOなどで長年がんに対する相談やケアなどに携わってこられた民間の方が運営されています。
限られた予算の中で、がん患者やその御家族の皆さんの情報収集と交流の拠点として、多くの人が訪れやすい雰囲気づくりから始まり、どんな相談でも受け付けるワンストップ窓口の実現のために、職員も研修を重ねながらスキルアップに努めているそうです。
がんは、長期にわたる治療が必要な方も多いことから、病院から診療所、在宅に至る医療を切れ目なく提供できるよう、地域における医療連携体制の構築が必要であるとともに、不安や悩みを抱える患者・家族の支援体制の充実が不可欠であります。
しかしながら、その中核機関となる県内の拠点病院については、国が定める指定要件が全国一律に適用されるため、本県においても、宇摩圏域と八幡浜・大洲圏域は拠点病院が未整備であるなど、がん医療の均てん化に向けたさらなる取り組みが求められております。
そこで、お伺いいたします。
県内全域で適切ながん医療が行われるよう、県として、がん診療連携拠点病院を初め、がん診療にかかわる医療体制の充実にどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
次に、青少年をサイバー犯罪から守る取り組みについてお尋ねいたします。
総務省がことし発表した平成23年版情報通信白書によりますと、パソコンや携帯電話を初めとしたモバイル端末を通じて気軽に利用できるインターネットの発展は目覚ましく、利用者数は、平成9年以降年々増加して、昨年末には9,462万人と推計されております。
また、利用目的は、電子メールの送受信やホームページ閲覧のほか、ネットショッピングやコミュニティサイトの利用、金融取引など多種多様化しており、インターネットは、我々国民生活の利便性を飛躍的に向上させるとともに、今や社会経済活動にも必要不可欠な社会基盤として定着した存在となっております。
一方、最近では、国会議員や政府機関、防衛産業等をねらった標的型メールによるサイバー攻撃で、国の安全保障に影響を及ぼしかねない問題が報道で大きく取り上げられているほか、高い匿名性を悪用した不正アクセスやオークション詐欺等が依然として後を絶たず、また、違法・有害な情報のはんらんも大きな社会問題になるなど、サイバー空間における脅威がより一層高まっていると認識しているところであります。
こうしたサイバー空間をめぐる問題について、私が特に懸念しているのは、青少年がインターネットを利用する中で犯罪に巻き込まれ、その被害者となる事件の増加であります。
いわゆる出会い系サイトは、携帯電話やパソコンを使って子供でも簡単にアクセスすることができますが、従来から、殺人や性犯罪等の凶悪犯罪のみならず、児童買春や児童ポルノにかかわる犯罪や薬物事件などに巻き込まれる危険性が指摘されてきました。
最近では、青少年の間でコミュニティサイトの利用も増加していることから、それに伴って、青少年がさまざまな犯罪被害に遭うケースも増加しているのではないかと考えます。
県内では、ことしに入り、女子中学生が出会い系サイトを通じて知り合った成人男性からわいせつ被害を受けた愛媛県青少年保護条例違反事件や、ファイル共有ソフトを利用してインターネット上に児童ポルノ画像を陳列した児童買春・児童ポルノ禁止法違反事件が報道されるなど、青少年が被害者となる事件が多く発生している印象を受けています。
とりわけ児童の性的搾取、性的虐待の記録とも言われる児童ポルノに関する問題は深刻で、一たんインターネット上に流出してしまうと、プロバイダー等に削除を依頼しても、複製により拡散した情報をすべて削除することは事実上不可能と伺っております。
悪質かつ卑劣な児童ポルノが流通した結果、被害を受けた児童は、将来にわたって心に大きな被害を受け続けることになってしまいます。警察による事件の取り締まりはもとより、被害の未然防止や被害児童の保護、支援活動の充実も極めて重要な課題であると考えるところであります。
先般、出会い系サイト等の有害サイトへの接続を制限するフィルタリングについて、一層の普及を図る目的で、県警が携帯電話販売店を対象に実態調査したとの報道を拝見しましたが、これも青少年をサイバー空間における犯罪から守るための取り組みの一つと理解しております。
警察には、引き続き青少年を守る各種対策を推進していただき、犯罪の未然防止と健全育成を願いたいのであります。
そこで、2点お伺いいたします。
県内において、青少年が出会い系サイトやコミュニティサイトに起因して犯罪に巻き込まれ、被害者となった事件の発生状況、実態はどうか。県警として、こうした事件から少年や児童を守るためにどのような対策を講じているか、お聞かせください。
以上で質問は終わりますが、日ごろから一つ残念に思っていることがあります。それは、今、小学校の子供たちが将来になりたい職業に、政治家が出てこないことであります。昨今、政治家が自分の今の立ち位置が自分にとって有利か不利かの判断基準によって行動しているように見受けられることが余りにも多いと私は感じております。そういったことが子供たちにも見えてしまっているのではないでしょうか。
私も4月に議席を与えていただきました以上、県民の皆様からの負託にこたえられるよう、冒頭申し上げましたとおり、地域の声を県政に反映しながら、活力ある愛媛の実現のために尽くしてまいりたい。その思いを基本に置いて、県民にとってプラスなのかどうか、愛媛県にとっていいことなのかどうかの判断基準に立ち、今後ともしっかりと職責を全うしてまいりたいと存じます。
そして、そのことが、子供たちが将来、政治家になって人のため、県のため、国のために働いてみたい、そして、それはやりがいのある仕事なんだと思ってくれることにつながればうれしいことだと思っております。そして、子供たちがそう感じてくれるときには、きっと国民から政治への信頼を取り戻していることと信じております。
以上、初登壇に際し、思うところを述べさせていただきましたが、理事者の皆様の温かい御答弁を期待申し上げ、質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。

初めての一般質問(質問項目)
登壇議会 質問内容
23.12① 知事は公約の実現に向け、今後、どのように県政運営に取り組むのか。
農業問題について、現在の県内農業の体制下でTPP交渉に参加することに対し、その影響をどのように捉えているのか。
農業問題について、将来の農業を支える担い手育成のため、どのような取組みをしているのか。
工業高校等の県立学校における職業教育用機材の配備状況や、今後の整備方針はどうか。
小・中・高等学校におけるキャリア教育の推進に向けて、どのように取り組むのか。
がん診療に携わる医療体制の充実にどのように取り組むのか。
サイバー犯罪対策について、県内において、青少年が出会い系サイトやコミュニティサイトに起因して犯罪に巻き込まれ被害者となった事件の発生状況と実態はどうか。
サイバー犯罪対策について、サイバー犯罪から青少年を守るために、どのような対策を講じているのか。

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